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私なりの総括-オリンピック 東京2020

一昨日、オリンピック東京2020が閉会しました。

「無事に終わってよかった」という声も聞こえてくる中、この東京2020とは何だったのか、私なりに総括してみました。

一般の「やってよかった」は素直な感情

オリンピック閉会に合わせて行われた世論調査では、概ね6割くらいが「やってよかった」という答えだったようです。

例えば、読売新聞の世論調査

読売新聞社が7~9日に実施した全国世論調査で、東京五輪が開催されてよかったと「思う」は64%に上り、「思わない」の28%を大きく上回った

一般国民のこの感想は素直なものでしょう。コロナ禍での開催となった今大会で、陽性判明により何人かの出場停止があったことも報じられていますが、大会全体の運営には支障はなく、日本(特に東京)での陽性判明が激増しているといっても、それはオリンピックのせいではなく、もはや言うことを聞くに値しない政府の対策の失敗とみんな見極めています。

むしろ、政府のコロナ対策が混迷し出口が見えない中で、久しぶりの明るい話題に、本当に心躍らされたことでしょう。

開催までには様々な問題が投げかけられましたが、アスリートの活躍はそれを上回る明るい光でした。

よかったこと

今大会でよかったことを思い出しながら書いてみます。

男女混合種目

今大会で個人的にとてもよかったと感じたのは、男女混合の種目が増えたことです。

昔からテニスでは「混合ダブル」という種目がありましたが、今大会ではほかにに、卓球の混合ダブルス、水泳の混合リレーが実施されました。今後は、男女混合の種目がもっと増えていくのだろうと思いますが、今大会がさきがけになったと思います。

コロナ対策が成功したこと

若干の陽性判明がありましたが、全体としては関係者間での感染が拡大することもなく、うまくいったのだろうと思います。

これは、ただ単にオリンピックでうまくいったということだけではなく、日本のコロナ対策に欠けていることを示唆しました。それは、徹底的な検査です。

日本は陽性判明者数が爆発するのを懸念してか検査数を抑制するなどという意味の分からない路線を取り続けています。今回のオリンピックでは、大会期間を通じて60万件以上のPCR検査が行われたそうです。検査の結果、陽性が判明すればすぐに対応されたために、広がることはありませんでした。

これは一般の対策にも適用できるものですから、これをきっかけに路線を転換することも検討されるべきだと思います。

決まったことに異を唱える風潮

今大会は開催までにいろいろイチャモンがつきました。

エンブレムから始まり、国立競技場の設計、関係者の発言など、問題が起こっては、組織委員会が対応に追われるということになりました。

しかし、私は前向きに捉えました。というのも、日本では、一度決まったこと、特に役所や役所っぽいところが決めたことに異を唱えるのが難しいという感じがあったと思います。

オリンピックの組織委員会は実質的には政府や東京都と同じようなもので、役所みたいなものですから、そこが決めたことは絶対に覆らないと思っていたのがこれまでの日本でした。でも、今回、一般の人々が声を上げたことで、いくつかのことが覆りました。声の上げ方はSNSで匿名でしたから、それが良いか悪いかはともかく、声を上げたということが大事だと思います。

そういう風潮ができてきたにも関わらず、組織委員会は「自分たちが決めたことは絶対」といった姿勢で事に当たったので失敗しました。

競技に関しても、暑さがひどく選手の体調に危険ということでいくつかの種目で選手が時間変更を要求し、それが受け入れられました。

よくなかったこと

よくなかったと思うこともいくつかありました。

アスリート・ファーストは言葉だけ

選手が最も実力を発揮できる環境であったとは言い難いものでした。

これは以前から指摘されていることですが、アメリカの放送局の意向が働いていることで、開催時期、時間が本当に意味不明なものになってしまっています。

トライアスロンやマラソンで途中棄権者が続出したように、この時期の日本は猛暑です。マラソンは「とりあえず北に」とでも考えたのか、東京大会なのに札幌で行うことになりましたが、結果はほとんど気温が変わらず過酷な環境でした。

時間も同じです。開会式は、危なく日付を跨ぎそうになっていました。開催国の深夜にやるなんてばかげてますよね。競技も種目によっては早朝であったり、なぜか一番暑い時間帯であったりと、全く競技環境無視でした。

開会式・閉会式の演出

開会式と閉会式の演出は、本当に貧相なものでした。

世界に訴えかけるものがなく、意味不明なものでした。

また、1964年東京大会のノスタルジーに頼った部分も見え隠れしました。閉会式で「上を向いて歩こう」が流れたときには、本当に白けました。ピクトグラムも見ていれば面白いですが、過去のものです。もう、日本には、いまから何かを作り出して世界をリードしていくのは無理だという印象しか残りませんでした。

聖火台

これは本当に呆れました。

普通のオリンピックでは、聖火はメイン会場で大会期間中灯され続けます。しかし、今大会では、国立競技場で点火されたものの、お台場に聖火台がおかれました。

なんと、(隈研吾らしく)木がふんだんに使われた結果、消防法の問題で国立競技場に設置できたかったということです。外国人であったザハ氏ならともかく。信じられない失態だと思いました。

日本代表の活躍は

このようにいろいろといいことよくないことがあったオリンピック東京2020ですが、日本人としては、日本代表選手の活躍は当然気になりました。

結果的には、過去最高の58個のメダルを取りましたので、一面では大健闘だったのだと思います。しかし、開催国、しかもコロナ禍で他の国々の調整が難しかったことを考慮すると、期待通りではなかった面もあったと思います。

バドミントンや水泳、陸上など全体的に芳しくなかった種目と、柔道、レスリングのように全体的によかった種目に分かれましたので、何が原因で明暗が分かれたのか、よく分析する必要があると思います。

まとめ

今大会は、日本人の記憶には「コロナ禍のオリンピック」として記憶に残るでしょう。やってよかったかと言えばやってよかったんだと思いますが、やはり、もう1年延期して、もっとコロナが収束してから開催していれば、もっともっと楽しめたんだろうと思います。その点では残念です。

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