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荻原浩『神様からひと言』を読みました

最近、長編の小説を読みたいと思っていて、本屋さんの文庫売り場に行くとまずは文庫の厚さをチェックしています。

白夜行 (集英社文庫) [ 東野圭吾 ]くらい長いものを読みたいと思いつつ、そんなものはそうそうありません。

本屋さんで物色していた中で見つけたのが、今回紹介する神様からひと言 長編小説 (光文社文庫) [ 荻原浩 ]です。

荻原浩さんの名前は『コールドゲーム』などで目にしたことはあったのですが、著書を読むのは初めてです。

『神様からのひと言』は、設定は少々古い(というか、作品自体が2005年のもの)のですが、あまりそのことが気にならない、人物描写が中心の作品です。

主人公の佐倉涼平は、広告代理店を辞めて食品会社に移った20代の若者。佐倉の仕事と恋愛の2つの軸で物語が進みます。

佐倉は食品会社に入って最初は今でいうマーケティングの部署に配属されましたが、とある出来事をきっかけに消費者からのクレームを受ける部署に異動に。異動当初は腐って辞めてやるって感じになったのですが、様々な案件を処理していくうちに心持が変わっていきます。

コミカルに描かれた人間描写と次々に起こるハプニングで、全体400ページを超える長編小説ですが、サクサクと読み進められました。最後も落ち着くとこに落ち着いてよかったなと。

ちょっと上で触れましたが、この作品は2005年のもの。私がそのことに気が付いたのは4分の1くらい読んでからで、奥付を見て分かったものです。同時に、私が手にしている文庫の奥付には「47刷」とあり、そこに驚きました。
時代を超えて楽しめる小説なので、どんどんと売れてるんですね。

長編小説を読みたくて、かつ、ほっこりしたい方にお勧めの一冊です。

神様からひと言 (光文社文庫 おー37-1) [ 荻原 浩 ]
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