【ちょっといい話】3月11日に那須町に緊急停止した東北新幹線-町はホテルに乗客を受け入れ、JRは費用を請求するよう求めたが、ホテル側はしなかった(下野新聞)昨年暮れ、JR東日本の首都圏の駅に那須町の観光ポスターが張り出された。町観光協会が制作したポスターを同社が自社の業務用として扱ったため、掲示は無料だった。町にとっては異例のことだった
昨年3月11日の東日本大震災発生直後、同町に上下2本の東北新幹線が緊急停止した。夕方、JRから町に乗客の一時受け入れ要請があった。町は当初、体育施設への避難を考えたが、雪が舞う寒さなのに暖房設備がない
高久勝町長の判断で町内の観光ホテルに打診したところ、7つのホテルが受け入れを了承した。町はバスを手配し、誘導のため消防団が待機した
午後10時ごろ、JRから正式の要請があり、消防団の投光器が新幹線高架を照らす中、707人が作業用通路を降りた。全員が退避したのは午前1時ごろだった
ホテルがある地区は停電を免れていた。乗客は暗闇と寒さから解放され、町やホテルが用意した食事をとった。後日、JRはホテル側に費用を請求するよう求めたが、ホテル側は請求しなかった
ポスターの件をJR東日本は「3月11日の御礼ということではない。ただその後、観光協会さんと連携を取ることが増えた。那須町も風評被害で大変なので協力し合っている。今後も相談しながら」という。ちょっといい話。
ちょっといい話ではなく、大変いい話です。
こういう、ぬくもりのある行為・関係って、そのうちビジネスにも生きてくるんですよね。
JR東日本もお役所体質から少しずつ変わっているのかな。
一方で、原武史さんの『震災と鉄道』では、JR東日本に対して厳しい指摘。
経営層と現場のかい離もありそう。